ノート選びの基本 ― 自分に合う1冊を見つける視点

ノート術

はじめに:自分に合う1冊は「使うシーン」で決まる

文具店に行くと、ノートの種類が驚くほどたくさんありますよね。

サイズ、紙質、罫線、厚み、デザイン…。

どれも魅力的で、ついつい迷ってしまう。

でも実は、ノート選びには

たったひとつの答えがあります。

それは――

“ノートは使うシーンから選ぶ” ということ。

どれだけデザインが気に入っても、

持ち歩きやメモ用途に合っていないノートは

結局、使われなくなってしまいます。

この記事では、

あなたにぴったりのノートを選ぶための

「5つの視点」 をやさしく丁寧にご紹介します。

■ 視点① 「書く場所」を決める

まずは、

自分がどこで書くことが多いのかを考えます。

① デスクでじっくり書く

→ A5・B5など少し大きめ

→ 厚めのノート、開きが良い製本が◎

→ しっかり書きたい・記録を残したい人向け

② カフェや外出先で書く

→ A5かスリムA5がバランス良し

→ 軽くて薄いノートが便利

→ バッグに入れても負担が少ない

③ 立ったまま/歩きながらメモ

→ A6・ポケットサイズ

→ サッと開けるリング式 or 薄型冊子が◎

実はノートの不満の80%は、

使用環境とサイズが合っていないことが原因。

まずはここを押さえれば、選ぶ幅が一気に狭まります。

■ 視点② 「書き心地」を優先する

ノート選びで重要なのが、

“筆記具との相性”。

どんなペンを使うかで、最適なノートは変わります。

● ゲルペン・ボールペン派

→ ほぼどんな紙でもOK

→ 薄め〜標準紙で書きやすい

→ サラサラ動かしたい人に向く

● 万年筆派

→ 裏抜けしにくい紙が必須

→ やや厚めの紙が安心

→ インクの滲みやすい安価な紙は不向き

● シャープペン派

→ ざらっとした紙質が書きやすい

→ 文字が掠れにくい紙が長続きする

試し書きできる場合は、

あなたが普段使っているペンで書いてみると失敗がありません。

■ 視点③ 「罫線」で書く内容が変わる

ノートの印象を決める要素のひとつが 罫線。

これを理解しておくと、選びやすくなります。

① 横罫(大学ノート系)

→ 日記、長めの文章、ミーティング記録向け

→ 一番オールラウンド

② 方眼(5mm前後)

→ 図・表・メモ・思考整理

→ バレットジャーナルと相性◎

→ 仕事でも趣味でも使える万能罫

③ ドット罫

→ シンプルで自由度が高い

→ イラストやレイアウト重視の人に人気

④ 無地

→ 描く・貼る・自由に使いたい人向け

→ 日記・コラージュ・スケッチなど

「どれを選べばいい?」という人には、

方眼 or ドット罫を一冊持つと失敗しません。

■ 視点④ 「厚み」はモチベーションを左右する

厚いノートと薄いノート、どちらが良いのか?

答えは、

**“自分の性格に合わせる”**こと。

● 厚いノート(100〜200ページ)

→ 1冊で長く使いたい

→ 書いた記録をまとめて残したい

→ しっかり書き込むタイプ向け

● 薄いノート(20〜60ページ)

→ 気軽に書きたい

→ 途中でテーマ変更しやすい

→ ノートが続かない人こそおすすめ

「ノートが途中で止まりやすい」人は

薄いノートに切り替えるだけで

驚くほど続くようになります。

■ 視点⑤ 「用途に合わせて2冊体制にする」

ノート選びで意外と大事なのが、

1冊に全部詰め込まないこと。

1冊に仕事も日記もアイデアも書くと、

  • ページが散らかる
  • 使い分けが難しい
  • 目的がブレて続かない

ということが起こりやすい。

そこでおすすめなのが、

“2冊体制”。

● 仕事のノート(整理系)

→ 方眼 / 横罫

→ A5 or B5

→ 厚め or 中厚手

● 私生活ノート(感情・気づき系)

→ 無地 / ドット罫

→ A5 or スリム

→ 薄いノートが気軽

役割を分けるだけで、

ノートのストレスが消え、

どちらも驚くほど続きます。

■ ノート選びで大事なのは“直感の心地よさ”

ここまで5つの視点を紹介しましたが、

実は最後にひとつだけ、とても大事な指標があります。

それは――

「開いた時に、書きたいと思うか」。

ノートを買う理由の半分は

“書きたい気持ち” が作ってくれます。

  • 紙の色が好き
  • デザインが落ち着く
  • ペンが滑らかで気持ちいい
  • 開きやすさが心地よい

これは数字や説明では語れない、

あなたの感覚だけが知っている答えです。

この “心地よさの感覚” があるノートは、

必ず長く続きます。

まとめ:ノート選びは「自分の生活を知ること」

ノート選びは、

文具を選ぶ行為であると同時に、

自分の生活スタイルを知る行為でもあります。

  • どこで書くか
  • 何を書くか
  • どのペンを使うか
  • どれくらい続けたいか

これらを少し考えるだけで、

ノートの選択肢は自然と絞られていきます。

そして、あなたに合うノートは

あなたの毎日をそっと支えてくれる存在になります。

次に文具店へ行く時は、

ここで紹介した5つの視点を思い出しながら

ゆっくり選んでみてください。

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